一戸建てリフォームと建て替え

新築・注文住宅を建てる際に気をつけておきたいのが、将来を見越しての設計。数年〜10年の間に家族の人数に変化が訪れたり、子供さんの成長によるライフスタイルの変化、ご両親の年齢の変化による動線の改革が必要となったりして、部屋の利用の仕方、時にはリフォームが必要なケースも生じてくるでしょう。また、そういった変化があまりなかったとしても、必然的に訪れる家屋自体の経年劣化も考慮しなければなりません。ここでは、いずれ訪れる建て替え・リフォームを見込んだ設計とするために、それぞれにかかる費用や工事内容に関して学んでおきましょう。
まず、リフォームに関して。一般的に見て築30年を迎えるあたりから耐震加工リフォームが候補に挙げられます。30坪ほどの家を全体的に補強・加工するとなると、約200万円ほど必要となります。また、熱効率も悪くなっている頃となるため、断熱材を入れる工事も考えられます。こちらは、約500万円ほど見ておかなければなりません。壁の内部に断熱材を充塡する方法の場合、先の耐震加工を同時に行うことで作業が一度に済むため、そういった計画を見越してプランを組む必要があります。
また、水回りが傷んでくるころでもあります。この場合、キッチン・バス・シャワーやトイレ、洗面台をセットにしたプランを提供している業者もあり、これでだいたい200万円ほど。全てを想定して1000万円足らずを見ておけば間違いない計算になります。
一方、建て替えの場合はもう少しかさばります。先程の30坪の平均的な邸宅を建て替えした場合、約1200万円前後が平均的な相場となりやすいです。また、これに加えて、既存の家の解体工事も必要となるため、解体費用は130万円程度と見込んで、およそ1300〜1400万円は見ておいた方が良いでしょう。リフォームよりも金額が上乗せされている結果となりますが、全てが新しくなる点、そして間取りも見直せる点からも、多少金額がかさばっても建て替えの方がメリットは多くなる可能性が上がります。
また、この他リフォーム・建て替え問わず共通して必要な金額として、仮住まいの準備、そして引っ越し往復の費用が必要となります。業者・工務店によってはこの費用が含まれている場合もあるので、選ぶ際には十分吟味しましょう。
遠い将来のように見えて、実はあっという間に訪れるリフォーム・建て替えの時期。その際になるべく出費が少ないよう、計画的に注文住宅の間取り・設計を練る必要があるということを覚えておきましょう。