一戸建てリフォームと間取り

注文住宅を新築する場合、間取りについて慎重に考える必要があります。間取りの良し悪しによって、生活のしやすさに雲泥の差が生じるからです。後からリフォームによって間取りを変更することは可能ですが、大規模な変更は費用がかかりますし、すべてを実現することは無理な場合もあります。できるだけ新築時に理想の間取りに近づけておくことが重要であるといえます。そこで今回は、新築やリフォームの際にポイントとなる間取りについて、注意点などを紹介します。
多くの人はリフォームや新築時にデザイン性を重視する傾向があります。せっかく自分好みに建てられるのだから、自分の好きなデザインにしたいと願うことは頷けるでしょう。しかし、実用面の配慮をしていないデザインにすると、後で後悔してしまうかもしれません。毎日の生活を快適に過ごすうえで、部屋や通路にどの程度の広さが必要なのか検討することが重要なのです。収納スペースについても同様です。各部屋やリビング、ダイニングの位置関係にも十分配慮しましょう。家族が生活するうえで、各人の動線がどうなっているのかをヒアリングすることが欠かせません。またライフスタイルや家族構成によって大きく異なるので、新築やリフォームの時点だけに焦点を当てないようにします。数年後に退職したり、子供が誕生したりすることもあるでしょう。そういう大きな転換点を迎えると、それまで暮らしやすかった間取りも住みにくいものへと変化してしまう恐れがあるのです。将来もしっかり見据えることが重要といえます。今後も実用的であることを重視して間取りを考えましょう。
間取りを考えるうえで特に注意したいのはキッチンです。他の部屋と違い、作業手順を考慮して考えなければなりません。作業手順を考慮して決めれば、キッチンは格段に使いやすくなります。料理をする場合、最初に冷蔵庫から食材を取り出すのが一般的です。その後、水で洗ってから切ったり焼いたりします。つまり料理をする際、まず冷蔵庫からシンクに移動して、それから調理スペースに移動することになります。この3つのポイントを素早く移動できる間取りにしておけば、料理の効率を向上させることが可能です。ところがスペースの問題などによって、3つのポイントが離れてしまうこともあります。特に多いのが、背後にスペースがなくて直線上に並んでしまうことです。そのケースでは、なるべく3つのポイントが近くなるように配置すると良いでしょう。
他の部屋内部の間取りについては、キッチンほど深く考えなくても大丈夫です。しかし部屋間の間取りについては動線を考慮して慎重に考えた方が良いでしょう。